フィトクロムとは?
ふぃとくろむ
フィトクロムとは、植物が光の色(赤色光・遠赤色光)を感知して開花や発芽などを制御するために使う光受容タンパク質のことです。
フィトクロム(Phytochrome)とは、植物・藻類・一部の微生物が持つ光受容タンパク質の一種で、主に赤色光(波長約660nm)と遠赤色光(波長約730nm)を感知して生体応答を引き起こします。植物の光周性・光形態形成において中心的な役割を担っています。
仕組み
フィトクロムは光の照射によって2種類の構造(Pr型・Pfr型)が互いに変換される独特の性質を持ちます。
- Pr型:赤色光を吸収すると活性型のPfr型に変換される
- Pfr型:遠赤色光を吸収するか暗所に置かれると不活性型のPr型に戻る
植物への影響
フィトクロムが関与する主な生命現象は以下の通りです。
- 種子の発芽(赤色光で促進、遠赤色光で抑制)
- 花芽形成(短日植物・長日植物の開花時期の判断)
- 葉の展開・茎の伸長
- 光からの回避反応(隣接植物の遠赤色光を感知)
農業では、ハウス栽培における補光の色や強度の設計にフィトクロムの知識が活かされています。植物ホルモンであるジベレリンとの連動も知られており、光と発育の橋渡し役として植物生理学の根幹を支える分子です。
使い方・例文
レタスの種を赤色光に当てると発芽しやすくなり、その直後に遠赤色光を当てると発芽が抑制される、という実験でフィトクロムの働きを確かめることができます。
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