ハキリアリ族とは?
はきりありぞく
ハキリアリ族とは、葉を切り取って巣に運び、キノコを栽培して食料とする南北アメリカ原産のアリの一群で、農業を営む昆虫として知られています。
ハキリアリ族(学名:Attini)は、アリ科に属するアリの族(トライブ)で、中南米および北米南部の熱帯・亜熱帯地域に生息します。英語では「Leafcutter ants」と呼ばれ、その名の通り葉を切り取って巣に運ぶ行動が最大の特徴です。
ただし、アリたちが葉を直接食べるわけではありません。運んだ葉を細かく刻んで培地にし、その上で特定の菌類(キノコの仲間)を栽培して、それを食料とします。この「菌類農業」は人間が農業を始めるはるか以前から、数千万年にわたって続けられてきたとされています。
ハキリアリのコロニーは非常に大規模で、以下のような特徴があります。
- 女王アリ1匹を中心に、数百万匹に達するコロニーを形成する
- 働きアリは体サイズによって役割が異なる(葉の切断・運搬・菌の世話など)
- 巣の地下構造は複雑で、数メートルの深さに及ぶ
- 葉を運ぶ列は数十メートル〜数百メートルに達することもある
生態系において植物の分解や土壌形成に貢献する一方で、農業地帯では深刻な害虫になることもあります。農業の起源・社会性昆虫の進化・共生関係の研究において、ハキリアリは昆虫学・進化生物学の重要な研究対象となっています。
使い方・例文
中南米の熱帯雨林や農地では、葉の切れ端を頭上に掲げて行列をなすアリの群れを見ることができます。これがハキリアリで、農業を営む昆虫の代表例として生物の教科書でも紹介されます。
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