ド・ジッターの宇宙定数とは?
どじってるのうちゅうていすう
ド・ジッターの宇宙定数とは、宇宙が加速膨張する際に重力に抗う「真空のエネルギー」を表すアインシュタインの宇宙方程式に登場するパラメーター(Λ)のことで、ド・ジッター宇宙モデルと深く結びついています。
宇宙定数(Λ、ラムダ)は1917年にアルベルト・アインシュタインが一般相対性理論の場の方程式に導入した定数です。当初アインシュタインは宇宙が静的であると考え、重力による収縮を防ぐための「反発項」として加えましたが、後にハッブルが宇宙の膨張を発見すると「生涯最大の失敗」と呼んで撤回しました。
オランダの天文学者ウィレム・ド・ジッターは1917年に宇宙定数だけが支配する(物質がほぼない)宇宙モデル、いわゆるド・ジッター宇宙を提唱しました。このモデルでは空間が指数関数的に加速膨張します。長らく理論上の産物とされていましたが、1998年に複数の研究チームが超新星観測から宇宙の膨張が加速していることを発見し、宇宙定数が実際に存在する可能性が強く支持されるようになりました。
現在、宇宙定数はダークエネルギーの最有力候補と見なされています。標準宇宙論モデル(LambdaCDMモデル)では宇宙のエネルギー密度の約68%をダークエネルギーが占めると推定されています。宇宙定数が意味するものについては複数の解釈があります。
- 真空のエネルギー(量子場理論の真空ゆらぎ)
- 時間変化するスカラー場(クインテッセンスモデル)
- 一般相対論の修正理論が必要な可能性
理論的に予測される真空エネルギーと観測値の間には約120桁もの差があり、「宇宙定数問題」として現代物理学最大の未解決問題の一つとされています。
使い方・例文
宇宙定数は宇宙規模では「宇宙を引き伸ばす力」として現れ、遠い銀河が互いに遠ざかるだけでなく、加速しながら遠ざかっていることを説明する際に登場します。
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