セルトリ細胞とは?
せるとりさいぼう
セルトリ細胞とは、精巣の精細管に存在し、精子の発生・成熟を支援する体細胞のことです。
セルトリ細胞(Sertoli cell)は、男性の精巣を構成する精細管の内壁に並ぶ支持細胞で、精子形成(造精機能)に欠かせない役割を担っています。イタリアの生理学者エンリコ・セルトリが19世紀に発見したことからその名が付きました。
セルトリ細胞の主な働きは、精原細胞から精子細胞へと分化していく過程をサポートすることです。具体的には以下のような機能があります。
- 栄養・成長因子の供給(精子形成細胞を養う)
- 血液精巣関門の形成(有害物質から発達中の精子を守る)
- 不要な細胞残渣の貪食・処理
- ホルモン(インヒビンやアンドロゲン結合タンパクなど)の分泌
血液精巣関門は、セルトリ細胞どうしが密着結合を形成することで生じる物理的なバリアで、免疫系から精子細胞を隔離する重要な構造です。これがなければ、体が自身の精子を異物として攻撃してしまいます。
セルトリ細胞の機能異常や数の減少は、男性不妊の原因となることがあり、精子数の低下や無精子症と関連します。医学的には、セルトリ細胞単独症候群(Del Castillo症候群)と呼ばれる、精細管にセルトリ細胞のみが存在し精子形成細胞が欠如する状態も知られています。
使い方・例文
不妊治療の検査で精巣生検を行った際、「セルトリ細胞のみが確認された」と診断されることがあります。
この用語をシェア
最終更新: