ジャコウウシとは?
じゃこううし
ジャコウウシとは、北極圏のツンドラ地帯に生息する大型の偶蹄目動物で、長く垂れ下がった外毛と密な下毛を持つ極寒適応の牛の仲間です。
ジャコウウシ(麝香牛、学名:Ovibos moschatus)は、ウシ科ジャコウウシ属に分類される大型哺乳類で、カナダ北部・グリーンランド・アラスカ・シベリアなどの北極圏ツンドラ地帯に生息しています。ウシとヒツジの両方に近縁で、その名前の「麝香(ジャコウ)」は、繁殖期にオスが分泌する強いムスク臭に由来します。
成獣の体長は約2〜2.3メートル、体重は200〜400キログラムに達します。最も目立つ特徴は非常に長い外毛(ガード毛)で、地面に届くほど垂れ下がります。その内側には「キビュート」と呼ばれる極めて細くやわらかな下毛が生えており、この保温性はカシミアをしのぐともいわれます。実際、キビュートは高級繊維素材として利用されています。
外敵(主にオオカミ)に対しては、群れ全体が円陣を組み、外側に向けて角を並べる「防衛陣形」を取る行動が知られています。若い個体は円陣の内側に守られる巧みな集団防衛戦術です。
かつて北半球に広く分布していましたが、更新世末期には多くの地域で絶滅しました。現在の野生個体群は自然残存に加え、再導入によって維持されている地域もあります。IUCNでは「軽度懸念(LC)」に分類されています。
使い方・例文
北極圏の動物ドキュメンタリーでは、ジャコウウシの群れがオオカミに対して円陣を組む防衛行動がしばしば紹介されます。
この用語をシェア
最終更新: