ゲムホルンとは?
げむほるん
ゲムホルンとは、ヤギやウシなどの動物の角を素材に作られた中世ヨーロッパの縦笛で、リコーダーに似た柔らかい音色を持ちます。
ゲムホルン(Gemshorn)は、中世ヨーロッパで使われた縦型の管楽器(エアリード楽器)です。名前はドイツ語で「シャモア(カモシカ)の角」を意味し、もとはアルプス山岳地帯に生息するシャモアや、ウシ・ヤギの角をくり抜いて作られていました。
構造は単純で、角の太い側(底)を塞いで空洞にし、細い先端側(口)に吹き込み口(ウィンドウェイ)を設けて空気を送ります。胴体部分にはトーンホール(指穴)が4〜5個ほど開けられており、指で塞ぐ数を変えることで音程を調整します。この構造はリコーダーに近いですが、円錐形の角の形状から独特の倍音特性が生まれます。
音域は約1オクターブほどと狭く、過吹き(高音域への跳躍)が難しいため演奏できる音域に限界があります。音色は温かく柔らかく、中世・ルネサンス音楽の再現演奏でよく使われます。
現代では本物の動物の角の代わりに、セラミックや木材、プラスチックを用いたレプリカが製作されており、古楽(アーリーミュージック)の愛好家や教育用楽器として普及しています。中世の宗教音楽・吟遊詩人の伴奏楽器を再現する場面などで演奏されることがあります。
使い方・例文
「中世音楽のコンサートでゲムホルンが演奏されると、温かみのある笛の音が当時の宮廷や修道院の雰囲気を呼び起こした」のように、古楽演奏や中世ヨーロッパ文化の紹介で登場する楽器です。
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