エキシトンとは?
えきしとん
半導体や絶縁体において、電子と正孔が静電気力で束縛し合って生じる準粒子です。
エキシトン(exciton)とは、固体中で光などのエネルギーを受けて励起された電子と、電子が抜けた後に残る正孔(ホール)が、クーロン力(静電引力)によって互いに引き合い、一対になって結合した状態の準粒子です。主に半導体や絶縁体において現れます。
エキシトンは電気的に中性で、電子と正孔が水素原子の陽子と電子に似た関係にあることから、しばしば「物質中の水素原子」に例えられます。電子と正孔の間の距離(エキシトン半径)によって、ワニア・モット型(大きな半径)とフレンケル型(小さな半径)の2種類に大別されます。
エキシトンが重要な理由は以下の通りです。
- 光の吸収・発光過程に直接関与し、半導体の光学特性を決める
- LED・レーザー・太陽電池など光デバイスの動作原理と深く結びついている
- エキシトンが凝縮したボース・アインシュタイン凝縮体の研究が進められている
- 有機太陽電池では、エキシトンが電荷に分離する効率が変換効率を左右する
エキシトンの概念は1931年にヤコフ・フレンケルによって提唱され、その後物性物理学や光エレクトロニクスの基礎として不可欠な概念となっています。次世代の光・電子デバイスの開発においても重要な研究対象であり続けています。
使い方・例文
有機ELディスプレイの発光メカニズムを解説する際に「エキシトンが生成され、そのエネルギーが光として放出される」という説明が登場する。
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