イルハン国とは?
いるはんこく
イルハン国とは、13世紀にフラグ・ハンが建国したモンゴル帝国の西アジア支配拠点で、現在のイラン・イラクを中心に栄えたモンゴル系王朝です。
イルハン国(Ilkhanate、1256〜1335年頃)は、チンギス・ハンの孫にあたるフラグ・ハンが西アジア遠征によって建国したモンゴル帝国の一部族国家(ウルス)です。「イルハン」とは「臣下のハン」を意味し、大ハン(カアン)に従属する形式をとっていました。
フラグは1258年にバグダードを攻略しアッバース朝を滅ぼし、約500年続いたイスラーム・カリフ制度に終止符を打ちました。これはイスラーム世界に深刻な衝撃を与えた歴史的事件です。首都はタブリーズに置かれ、現在のイラン・イラク・アフガニスタン・トルコの一部・コーカサスを支配しました。
建国当初は仏教・キリスト教に親近感を持つ君主も多く、イスラームへの改宗は第7代君主ガザン・ハン(在位1295〜1304年)の時代に公式に行われました。ガザン・ハンはイスラームへの改宗とともに行政・経済改革を断行し、イルハン国の最盛期を築きました。
ガザン・ハンの時代にはペルシア文化・イスラーム学問との融合が進み、ラシードゥッディーンの「集史(Jami' al-tawarikh)」など重要な歴史書が編纂されました。14世紀に入ると後継者争いと黒死病などで国力が衰え、1335年頃に分裂・消滅しました。
使い方・例文
世界史の授業でアッバース朝の滅亡を学ぶ場面で、バグダードを陥落させたフラグ・ハンのイルハン国が必ず登場します。
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