ウルとは?
うる
ウルとは、現在のイラク南部に位置したシュメール文明の古代都市で、約5000年前に栄えた都市国家として知られています。
ウル(Ur)は、メソポタミア南部(現在のイラク・ナーシリーヤ近郊)に存在した古代シュメール人の都市国家です。ユーフラテス川下流域に位置し、紀元前3000年紀から紀元前500年代頃にかけて繁栄しました。聖書ではアブラハムの出身地「カルデアのウル」として言及されることでも有名です。
ウルが最初に隆盛を極めたのは「ウル第一王朝」の時代とされますが、歴史的に最も著名なのは紀元前21世紀頃の「ウル第三王朝」です。この時代にウルはメソポタミア全域を支配する大国となり、高度に整備された行政制度と書記官文化を発展させました。文書記録が大量に残されており、現代の研究者にとって古代シュメール社会を理解する上で極めて重要な遺跡です。
ウルの代表的な遺構・遺物として以下が挙げられます。
- ウルのジッグラト:月神ナンナに捧げられた巨大な階段状神殿で、今も一部が残存する
- ウルの王墓:英国考古学者レナード・ウーリーが1920年代に発掘し、黄金の兜・竪琴などの豪華副葬品を発見
- 膨大な粘土板文書:経済・法律・文学の記録
紀元前6世紀以降に衰退し、最終的に砂漠に埋もれましたが、20世紀の発掘調査によってその全容が明らかにされ、人類最初期の都市文明の実態を伝える世界的に重要な考古遺跡となっています。
使い方・例文
古代オリエント史の授業や博物館展示では、ウルの王墓から出土した「ウルのスタンダード」と呼ばれる装飾パネルや黄金のヘルメットがシュメール文明の豊かさを示す資料として頻繁に登場します。
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