電子ビーム蒸着とは?
でんしびーむじょうちゃく
電子ビーム蒸着とは、高エネルギーの電子線を蒸着材料に照射して蒸発させ、基板上に薄膜を形成する真空成膜技術です。
電子ビーム蒸着(Electron Beam Evaporation、EB蒸着)とは、真空チャンバー内で高エネルギーの電子ビームを材料に集中照射し、その局所的な加熱によって材料を蒸発させ、基板上に薄膜を堆積させる物理気相成長(PVD)技術です。
装置の中心となるのは電子銃で、フィラメントから放出された電子を高電圧(数kV〜数十kV)で加速し、磁場で偏向してルツボ内の蒸着材料に集中させます。電子ビームのエネルギーが材料に吸収されると局所的に数千度以上の高温となり、材料が蒸発または昇華して蒸気となり、上部に設置された基板に堆積します。
電子ビーム蒸着の主な特長は以下のとおりです。
- 融点の高い材料(タングステン・モリブデン・酸化物など)も成膜できる
- 高純度の薄膜が得られる(材料がルツボ内の限られた領域だけで溶融するため汚染が少ない)
- 成膜速度を電子ビームの出力で精密に制御できる
- 大面積基板への均一な成膜が可能
半導体デバイスの電極形成、光学コーティング(反射防止膜・ミラーコーティング)、太陽電池の透明電極、装飾コーティングなど多様な用途に使われています。スパッタリングと並ぶ代表的な薄膜形成手法として、精密電子部品や光学機器の製造には欠かせない技術です。
使い方・例文
カメラレンズの反射防止コーティングや、半導体チップの金属配線層の形成に電子ビーム蒸着が広く使われています。
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