速醸酛とは?
そくじょうもと
速醸酛とは、乳酸を人工的に添加することで酒母を短期間に仕込む近代的な清酒製造法で、現在の清酒生産の主流となっています。
速醸酛(そくじょうもと)は、清酒(日本酒)の製造において酒母(酛)を作る方法のひとつで、乳酸を人工的に添加して雑菌の繁殖を抑えながら、酵母を短期間で大量培養する手法です。明治時代に国立醸造試験所(現・醸造研究所)が開発し、現在は国内の清酒蔵の大半がこの方式を採用しています。
伝統的な生酛(きもと)や山廃酛では、蔵に存在する自然の乳酸菌を育てて乳酸を生成させるため、酒母の完成まで1か月前後かかります。これに対し速醸酛では醸造用乳酸を初めから加えるため、わずか2週間程度で酒母が完成します。工程を大幅に短縮できるうえ、品質の安定化と大量生産が可能になるという利点があります。
速醸酛の主な特徴と利点をまとめると次のとおりです。
- 仕込みから完成まで約2週間と短期間
- 雑菌汚染リスクが低く品質が安定する
- 温度管理など技術的難度が比較的低い
- 大量生産に適しており製造コストを抑えられる
一方で、生酛仕込みと比べると複雑な風味が出にくいと言われることもありますが、速醸酛でも杜氏の技術次第で個性豊かな酒を生み出すことができます。現代の吟醸酒や純米酒の多くも速醸酛で造られており、日本酒の品質向上に大きく貢献した技術です。
使い方・例文
スーパーや酒屋で販売されている一般的な清酒の多くは速醸酛で製造されており、ラベルに「生酛」「山廃」の記載がない場合はほぼ速醸酛と考えて差し支えありません。
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