表現型とは?
ひょうげんがた
表現型とは、生物の遺伝情報(遺伝子型)と環境との相互作用によって実際に現れる、形・色・機能などすべての観察可能な特徴のことです。
表現型(Phenotype)とは、生物が実際に示す形態・生理・行動・生化学的特性など、外部から観察・測定できるすべての特徴の総体を指します。遺伝情報の集合体である「遺伝子型(Genotype)」と対置される概念です。
表現型は遺伝子型と環境の両方によって決まります。これを式で表すと「表現型 = 遺伝子型 + 環境 + 相互作用」と概念化されます。同じ遺伝子型をもつ双生児でも、育った環境や生活習慣によって体格・健康状態・行動などの表現型に差が生じることがあります。
表現型に含まれるものは非常に広範にわたります。
- 形態的表現型:体の大きさ・色・形・構造
- 生理的表現型:血糖値・血圧・酵素活性・免疫応答
- 行動的表現型:攻撃性・学習能力・社会行動
- 分子的表現型:特定のタンパク質の発現量、メチル化パターン
遺伝子型から表現型への変換過程は複雑で、一つの遺伝子が複数の表現型に影響する多面発現、複数の遺伝子座が一つの形質に影響する多因子遺伝、エピジェネティクスによる発現調節など、多くの要因が絡み合っています。また、遺伝子型が同じでも異なる表現型として現れる表現型可塑性も重要な概念です。
農業では高収量・耐病性などの優れた表現型を選抜し、医学では疾患表現型(症状・検査値)から遺伝的原因を解明することが重要な課題となっています。
使い方・例文
ヒトのABO血液型を決める遺伝子型の違いは、赤血球表面の糖鎖構造という分子レベルの表現型として現れ、それが血液型という外から判定できる表現型につながっています。
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