融点降下とは?
ゆうてんこうか
融点降下とは、溶媒に溶質を溶かすと溶媒の融点(凝固点)が純溶媒より低くなる現象で、溶質の粒子数に比例する束一的性質のひとつです。
融点降下(凝固点降下とも呼ばれます)は、溶液の凝固点が純溶媒よりも低くなる現象です。希薄溶液における束一的性質(colligative property)のひとつで、溶質の種類によらず溶質粒子のモル濃度(モル分率)に比例して降下量が決まります。
降下量ΔTfは次の関係で表されます。
ΔTf = Kf × m
ここでKfは溶媒固有の凝固点降下定数(クリオスコピー定数)、mは質量モル濃度(溶媒1kgあたりの溶質のモル数)です。水のKfは約1.86 K・kg/molです。
この現象が起きるのは、溶質粒子の存在が溶媒分子の規則的な結晶配列を妨げ、固体相と液体相の間の化学ポテンシャルのバランスが変化するためです。電解質(塩など)は水中でイオンに解離するため、同じ質量でも粒子数が増え、非電解質より大きな降下を示します。
実生活での応用例は多く、
- 冬の道路に塩化カルシウムを散布して凍結を防ぐ
- 自動車の不凍液(エチレングリコール水溶液)でラジエーターの凍結を防ぐ
- 融点降下の測定から溶質の分子量を決定する分析手法(クリオスコピー)
使い方・例文
雪が降った際に道路へ塩(塩化ナトリウムや塩化カルシウム)を撒くのは融点降下を利用した除雪・凍結防止策で、溶けた雪水の凝固点を0℃以下に下げて再凍結を防いでいます。
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