生殖的隔離とは?
せいしょくてきかくり
異なる集団や種の間で交配が妨げられる、または雑種が生存・繁殖できない状態を指す進化生物学の概念です。
生殖的隔離(reproductive isolation)とは、同所あるいは近隣に生息する生物集団の間で遺伝子流動(遺伝子のやりとり)が遮断された状態を指し、新種の形成(種分化)に不可欠なプロセスと見なされます。
- 交配前隔離(prezygotic):生態的隔離(生息場所・繁殖時期の違い)、行動的隔離(配偶者選好の違い)、機械的隔離(生殖器の形態的不適合)、配偶子隔離(精子と卵の不適合)
- 交配後隔離(postzygotic):雑種生存不能(受精しても胚が育たない)、雑種不稔(ラバのように雑種は生まれても子孫を残せない)、雑種崩壊(F2世代以降に生存率が低下)
生殖的隔離は、地理的に分断された集団が長期間別々に進化した後(異所的種分化)、あるいは同じ地域内でも生態的・行動的差異が蓄積することで(同所的種分化)生じます。種の概念(生物学的種概念)では、生殖的に隔離された集団こそが「別の種」であると定義されます。
使い方・例文
ウマとロバは交配してラバという子孫を産むことはできますが、ラバは不妊で子孫を残せないため、ウマとロバの間には交配後の生殖的隔離が存在すると言われます。
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