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遺伝子流動とは?

いでんしりゅうどう

遺伝子流動とは、異なる集団間で個体や配偶子が移動することにより、遺伝子が集団間で行き来する現象のことです。

遺伝子流動(gene flow)とは、ある個体群(集団)から別の個体群へと個体や花粉胞子などの配偶子が移動し、それによって遺伝子が集団間を移動・拡散する現象です。遺伝的浮動・突然変異・自然選択とならぶ集団遺伝学の基本的な進化の力のひとつです。

遺伝子流動が集団に与える主な効果は次のとおりです。

  • 集団間の遺伝的差異の均一化:隔離されていた集団間でも交流があれば、対立遺伝子の頻度が近づく
  • 遺伝的多様性の維持または拡大:新しい対立遺伝子が外部から持ち込まれ、集団の多様性が高まる
  • 種分化の抑制:地理的に隣接する集団が高い遺伝子流動を持つ場合、独自の進化方向が妨げられる

逆に遺伝子流動が断絶されると(地理的隔離・行動的隔離など)、集団は独立して進化し、やがて種分化に至る場合があります。保全生物学では、分断された生息地をつなぐ緑の回廊(コリドー)が遺伝子流動を維持するうえで重要とされています。

農業・育種の場面では、栽培植物から近縁野生種への遺伝子流動(花粉の飛散)が、除草剤耐性遺伝子などの意図しない拡散につながる問題としても注目されています。

使い方・例文

「分断された森林に回廊を設けることで、絶滅危惧種の集団間に遺伝子流動が生じ、近親交配による遺伝的多様性の低下を防ぐことができます」のように、生物の保全や進化を語る文脈で使われます。

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