本文へスキップ

環状星雲とは?

かんじょうせいうん

環状星雲とは、こと座にある惑星状星雲で、恒星が寿命を終えた際に放出したガスが輪状に広がって見える天体です。

環状星雲(Ring Nebula、M57、NGC 6720)は、こと座に位置する惑星状星雲で、地球からの距離は約2300光年です。フランス天文学者アントワーヌ・ダルキエが1779年に発見し、後にシャルル・メシエがメシエカタログの57番目の天体として収録しました。

環状星雲の正体は、かつて存在した恒星(太陽程度の質量を持つ星)が赤色巨星の段階を経て外層ガスを宇宙に放出した残骸です。中心には白色矮星が残っており、この白色矮星から放出される強烈な紫外線がガスを電離して美しく輝かせています。視直径は約1分角と小さめで、楕円形のリング状に見えます。

環状星雲の主な特徴は以下のとおりです。

  • 外側の赤い部分は水素ガスの放射、内側の青緑色は高温の酸素イオンによる輝き
  • 中心の白色矮星は非常に高温(表面温度は数万K以上)で暗い
  • ガスのリングは現在も毎秒約20キロメートルの速度で膨張し続けている
  • 天文写真や観測の入門対象として世界中のアマチュア天文家に人気

環状星雲は太陽と類似した恒星の「晩年の姿」を示す典型例として教育的な意義も高く、将来の太陽系の姿を想像させる天体として紹介されることも多いです。ハッブル宇宙望遠鏡の精密な観測により、実際には単純なリングではなく複雑な三次元構造を持つことも明らかになっています。

使い方・例文

夏から秋の夜空でこと座のベガ近くに望遠鏡を向けると、小さな輪のような形の環状星雲を観察でき、恒星の最期の姿を実感できます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語