熱帯カルストとは?
ねったいかるすと
熱帯カルストとは、高温多雨の熱帯地域で石灰岩が激しく溶食されて形成された険しい塔状・丘状の地形の総称です。
熱帯カルスト(tropical karst)は、石灰岩地帯が熱帯の豊富な降水量と高温・有機酸に富む植生の影響を受けて激しく溶食(化学的風化)されることで発達する特殊な地形です。温帯のカルスト地形と比べて溶食速度が著しく速く、より急峻で個性的な景観を生み出します。
熱帯カルストの代表的な形態には次の2種類があります。
- コーンカルスト(円錐カルスト):丸みを帯びた円錐形の丘が密集する地形で、ジャマイカや中国・ベトナムの一部に見られる
- タワーカルスト(塔状カルスト):孤立した急崖の塔状の岩山が林立する地形で、中国・桂林や、ベトナムのハロン湾が世界的に有名
熱帯カルスト地形が発達する条件は以下の通りです。
- 年間降水量が多く、水が石灰岩の割れ目に浸透しやすい
- 高温で二酸化炭素の溶解量が多い地下水による溶食
- 植生が豊かで、有機酸を含む土壌水が石灰岩を効率的に溶かす
地下には鍾乳洞や地下河川が発達することも多く、生態系的にも特異な環境を形成します。観光地としても人気が高く、ハロン湾はユネスコの世界自然遺産にも登録されています。
使い方・例文
ベトナム・ハロン湾の海面から突き出す無数の岩山や、中国・桂林の漓江沿いに連なる塔状の山々は、熱帯カルスト地形の典型として世界的に有名な景観です。
この用語をシェア
最終更新: