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カルスとは?

かるす

植物の細胞や組織を培養すると形成される、未分化で増殖能力を持つ細胞のかたまりのことです。

カルス(英: callus)とは、植物の細胞・組織・器官を切り取って人工培地上で培養した際に形成される、不規則な形の未分化細胞の集合体です。傷ついた植物が傷口をふさぐために形成する組織がもとになっており、旺盛な増殖能力を持ちます。

植物の組織培養において、カルスは重要な中間段階として位置付けられます。適切な植物ホルモン(オーキシンとサイトカイニン)の濃度を調節することで、カルスから芽や根を再生させ(器官分化)、最終的に完全な植物体を再生することができます。この性質は全能性(totipotency)と呼ばれ、植物細胞特有の重要な能力です。

カルス培養の主な応用分野は以下の通りです。

  • 植物の大量増殖:優良品種や絶滅危惧種の保存と増殖
  • 遺伝子導入:アグロバクテリウムや粒子銃を用いた形質転換の受け体として利用
  • 変異体選抜:病害抵抗性や環境ストレス耐性の変異体をスクリーニングする
  • 有用物質生産:薬用成分など二次代謝産物の工業的な生産

カルス培養技術は現代の植物バイオテクノロジーの基盤として、育種や医薬品原料の生産など幅広い分野で活用されています。

使い方・例文

ランの花は種子が極めて小さく自然界では発芽しにくいため、組織からカルスを誘導して培養し、大量に苗を生産する方法が商業的な園芸栽培で採用されています。

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