漆掻きとは?
うるしかき
漆掻きとは、漆の木の樹皮に傷をつけて樹液(生漆)を採取する伝統的な作業のことです。
漆掻き(うるしかき)とは、漆器などの原料となる天然漆を漆の木(ウルシ/学名:Toxicodendron vernicifluum)から採取する作業のことです。専用の刃物(掻き鎌)で幹の樹皮に浅い傷を入れ、にじみ出てくる白濁した樹液を丁寧にへらで掻き取って集めます。この樹液が空気に触れて酸化・硬化したものが「生漆(きうるし)」と呼ばれ、精製・加工を経てさまざまな漆工芸品の原料となります。
漆掻きの時期は主に初夏から秋にかけてで、一本の木から採れる漆の量は非常に少なく、成木一本から一シーズンに採れるのはおよそ200グラム前後ともいわれます。同じ木から繰り返し採取するため、傷の入れ方や間隔を管理しながら数年かけて採取し続けます。採取後は木を伐採することが多く、その木材も「漆木材」として活用されます。
漆掻きの主なプロセスは次の通りです。
- 専用の掻き鎌で幹に細かい傷を入れる(ひと掻き)
- 傷口からにじみ出た樹液を専用のへらで集める
- 集めた生漆を容器(漆桶)に保管する
- 精製工程を経て、塗り漆・透き漆などに加工する
日本では岩手県二戸市の浄法寺漆が国内産漆の大半を占めており、国宝や重要文化財の修復にも国産漆が使われています。漆掻き職人(漆搔き師)は減少が続いており、後継者育成が文化的課題となっています。
使い方・例文
「日光東照宮の修復に使う漆を確保するため、地元の職人が毎年夏に漆掻きを行っています」のように、伝統工芸や文化財保護の文脈で登場します。
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