楔形文字とは?
くさびがたもじ
楔形文字とは、古代メソポタミアで使われた最古の文字体系のひとつで、粘土板に葦の茎で押し付けて作る楔(くさび)形の記号からなります。
楔形文字(くさびがたもじ、英語:Cuneiform)とは、紀元前3500年ごろから古代メソポタミア(現在のイラク周辺)で使われ始めた文字体系です。葦(アシ)や木などの先端を斜めに切った筆記具(スタイラス)を、湿った粘土板に押しつけることで刻まれる、楔(くさび)の形をした記号の組み合わせで構成されています。
楔形文字はシュメール人によって最初に発明されたとされており、当初は農産物の管理や交易の記録という実務的な目的で使われていました。その後、文字としての機能が拡張され、神話・叙事詩・法律・天文記録など多様な内容を記録するために用いられるようになりました。とくに「ギルガメシュ叙事詩」や「ハンムラビ法典」がこの文字で記されたことで世界的に知られています。
楔形文字はシュメール語だけでなく、アッカド語・バビロニア語・アッシリア語・ヒッタイト語・ペルシア語など多くの古代言語を表記するために使われ、文字体系が国際的に普及した点でも注目されます。文字の数は最初数千にも及びましたが、時代を経るにつれて簡略化されていきました。
楔形文字は紀元前後には使われなくなり、長く忘れられていましたが、19世紀に研究者たちによって解読され、古代オリエント世界の歴史を知る重要な資料となっています。
使い方・例文
大英博物館などには楔形文字が刻まれた粘土板が多数所蔵されており、ギルガメシュ叙事詩の断片もその代表的な展示物です。
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