断層撮影とは?
だんそうさつえい
断層撮影とは、身体の特定の層(断面)だけを選択的に画像化する技術の総称で、CT・MRIなど現代医療の診断画像検査の基礎をなします。
断層撮影(tomography)は、対象物を特定の平面(断層面・スライス)で切り取るように撮影し、その断面の内部構造を画像化する技術の総称です。「断層」とは「切断した層」を意味し、重なり合う構造物を分離して見られることが最大の利点です。
主な断層撮影の種類は次の通りです。
- X線CT(コンピュータ断層撮影):X線を多方向から照射しコンピュータで断面を再構成。身体の全部位に使用できる最も広く普及した方法
- MRI(磁気共鳴画像):強磁場と電波を使い水素原子の反応で画像化。軟部組織の描出に優れ放射線被曝がない
- PET(陽電子放射断層撮影):放射性薬剤を投与して代謝活性を画像化。がんや神経疾患の診断に使用
- シンチグラフィ:放射性同位体を使って臓器の機能を画像化
断層撮影の概念は20世紀初頭に生まれましたが、実用的なX線CTは1970年代にゴッドフリー・ハウンズフィールドとアラン・マクロードが開発し(ノーベル医学賞受賞)、医療診断に革命をもたらしました。現在は医療に限らず、非破壊検査・地質調査・考古学など多くの分野で応用されています。
使い方・例文
交通事故後に内臓出血が疑われる患者に対し、身体のどの部位が損傷しているかを素早く把握するために腹部のCT断層撮影が緊急で実施されます。
この用語をシェア
最終更新: