数字付き低音とは?
すうじつきていおん
数字付き低音とは、バロック時代に広く用いられた演奏記譜法で、最低声部の音符の上下に数字を付けて和音の構成を示し、奏者が即興的に内声を補う方式です。
数字付き低音(すうじつきていおん)は、通奏低音(basso continuo)とも呼ばれ、バロック時代(17〜18世紀)の音楽で標準的に使われた記譜・演奏の慣習です。チェンバロ・オルガン・リュートなどの和音楽器の奏者が、楽譜の低音声部に書かれた数字を手がかりに和音の内声を即興で補いながら演奏します。
数字の読み方の基本は次の通りです。
- 数字なし(または5・3):根音位置の三和音(根音・3度・5度)
- 6:第1転回形(根音・3度・6度)
- 6/4:第2転回形(根音・4度・6度)
- 7:属7和音(根音・3度・5度・7度)
- ♯・♭などの変化記号:特定の音を半音変化させる指示
数字付き低音はバッハ、ヘンデル、ヴィヴァルディなどすべてのバロック作曲家の作品に見られます。現代では古楽演奏(ピリオド演奏)の復興とともに再評価され、バロック音楽を演奏する際の必須の読譜スキルとなっています。また現代の和声理論における「和音の転回形表記」の原型でもあります。
使い方・例文
バロック時代のソナタの楽譜でチェンバロパートに「6」「6/4」「7」などの数字が記されており、奏者がその場で和音を補って演奏する場面で登場します。
この用語をシェア
最終更新: