本文へスキップ

放射線性骨壊死とは?

ほうしゃせんせいこつえし

放射線性骨壊死とは、がん治療などで照射された放射線により顎骨などの骨組織が血流を失い、壊死・露出する重篤な合併症のことです。

放射線性骨壊死(Osteoradionecrosis、ORN)は、放射線治療を受けた部位の骨が血行不全に陥り、組織が壊死して口腔内や皮膚に露出する状態をいいます。頭頸部がん口腔がん・咽頭がん・喉頭がんなど)に対する放射線療法後に顎骨で起きることが最も多く、重篤かつ治療困難な晩期合併症の一つです。

放射線は腫瘍細胞とともに、骨を養う血管や骨芽細胞・骨細胞も障害します。血流が慢性的に低下した骨は、感染や外傷(抜歯など)をきっかけに壊死に陥りやすくなります。一般的に累積線量が50〜60Gy以上になると発症リスクが高まるとされており、照射後数か月から数年にわたり発症し得ます。

主な症状と特徴は次のとおりです。

  • 骨の露出と周囲の潰瘍形成
  • 激しい痛み・腫れ・排膿
  • 開口障害・嚥下困難
  • 病的骨折を起こす場合もある

治療は早期であれば保存療法(抗菌薬・洗浄・高気圧酸素療法)で対応しますが、進行例では外科的切除と骨移植が必要になります。予防のため、放射線治療前に口腔内の感染病巣を除去しておくことが強く推奨されます。

使い方・例文

「顎のがん放射線治療後に抜歯を行ったところ、放射線性骨壊死が生じ、高気圧酸素療法と外科処置を要した」という形で、歯科・口腔外科の臨床場面で用いられます。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語