固有値とは?
こゆうち
固有値とは、行列による変換を受けても方向が変わらないベクトルに対し、その伸縮の大きさを表すスカラー値です。
固有値(eigenvalue)とは、線形代数における重要な概念です。正方行列Aに対して、Av=λvを満たすゼロでないベクトルvが存在するとき、スカラーλをAの固有値、ベクトルvを固有ベクトルといいます。
直感的には、行列Aが表す線形変換(回転・伸縮・反転などの組み合わせ)を施しても、方向が変わらないベクトルが固有ベクトルです。そのベクトルが何倍に引き伸ばされる(または縮む)かを示す倍率が固有値です。固有値が負であれば方向が反転し、絶対値が1より大きければ拡大、小さければ縮小を表します。
固有値の主な応用範囲は非常に広く、以下のような分野で活躍しています。
- データ解析・機械学習:主成分分析(PCA)では共分散行列の固有値と固有ベクトルを用いて次元削減を行う。
- 振動工学・構造解析:建物や橋の固有振動数(共振周波数)は固有値として求められる。
- 量子力学:エネルギー状態はハミルトニアン演算子の固有値として表現される。
- グラフ理論:ネットワークの接続性やページランクの計算に利用される。
固有値を求める方法は、det(A-λI)=0(特性方程式)を解くことで得られ、得られた固有値を代入してAv=λvを解けば固有ベクトルが求まります。行列の対角化や行列の冪乗計算を効率化するためにも固有値分解は欠かせません。
使い方・例文
「画像データの次元削減にPCAを適用する際、共分散行列の固有値が大きい順に主成分を選択した」のように使われます。
この用語をシェア
最終更新: