本文へスキップ

囲い米とは?

かこいまい

江戸時代幕府や藩が凶作・飢饉に備えて米を蓄えておく備蓄制度で、社倉・義倉とともに民衆救済の重要な政策でした。

囲い米(かこいまい)とは、江戸時代幕府や諸藩が凶作・飢饉に備えて米を平時から蓄えておく備蓄政策、またはその蓄えた米そのものを指す言葉です。不測の事態に際して民衆に放出し、餓死や社会不安を防ぐことを目的としていました。

江戸時代の日本では、農業生産が気候や自然災害に大きく左右されたため、凶作が頻繁に起こりました。享保の飢饉(1730年代)・天明の飢饉(1780年代)・天保の飢饉(1830年代)など、たびたび大規模な飢饉が発生し、多くの人命が失われた歴史があります。これらの経験を踏まえ、幕府は特に享保の改革(徳川吉宗)・寛政の改革(松平定信)の時期に囲い米制度の整備を進めました。

囲い米の主な仕組みは次の通りです。

  • 幕府・藩が直営の蔵(郷蔵・備蓄蔵)に米を貯蔵する
  • 村ごとに一定量の備蓄を義務づける場合もある
  • 凶作・飢饉の際には低価格または無償で民衆に放出する
  • 社倉(村落共同の穀物倉)・義倉(慈善的な穀物倉)とともに救済網を形成する

囲い米は現代でいう食料安全保障の考え方に相当しており、国家が平時に資源を確保して有事に備えるという政策の先例として歴史的に位置づけられます。

使い方・例文

寛政の改革を主導した松平定信は、各地の村々に囲い米を積み立てさせることで、将来の飢饉に対する備えを強化しようとしました。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語