回盲弁とは?
かいもうべん
回盲弁とは、小腸(回腸)と大腸(盲腸)の境目にある弁構造で、腸内容物の逆流を防ぎ消化吸収を調節する器官です。
回盲弁(かいもうべん、Ileocecal Valve)は、小腸の末端部である回腸と、大腸の始まりである盲腸の接合部に存在する括約筋状の構造物です。バウヒン弁(Bauhin's valve)とも呼ばれます。
主な役割は二つあります。第一に、消化・吸収が完了した内容物(食物残渣・水分・電解質)を小腸から大腸へ一方向に送り出すこと、第二に、大腸内の細菌を多く含む内容物が小腸へ逆流するのを防ぐことです。小腸は栄養素の吸収に特化した環境であり、大腸の細菌が逆流すると消化吸収効率の低下や感染リスクの増大につながります。
構造的には、回腸末端が盲腸壁に斜めに入り込む形で弁を形成しており、腸の蠕動運動や内圧の変化によって開閉します。通常は閉じており、回腸側の圧力が高まったときだけ開いて内容物を通過させます。
臨床的には、回盲弁が切除・機能不全に陥ると「短腸症候群」や「小腸細菌過増殖(SIBO)」が生じやすくなります。クローン病では回盲部が好発部位となることでも知られており、消化器疾患の診断において重要な解剖学的ランドマークです。
使い方・例文
大腸の内視鏡検査(大腸カメラ)で検査の到達目標とされるのがこの回盲弁であり、検査医は弁の形状を確認することで回腸末端まで観察できたと判断します。
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