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双対空間とは?

そうたいくうかん

双対空間とは、あるベクトル空間上で定義されたすべての線形汎関数(スカラー値線形写像)の全体からなるベクトル空間のことです。

双対空間(dual space)とは、ベクトル空間 V に対して、V から基礎体(実数複素数)への線形写像(線形汎関数)全体の集合に自然なベクトル空間の構造を入れたものです。通常 V* や V' と記号で表されます。

有限次元の場合、V* は V と同じ次元を持ち(同型ですが自然な同型ではない)、双対基底 e¹, e², …, eⁿ を使って明示的に構成できます。一方、無限次元空間(バナッハ空間・ヒルベルト空間など)では V* の扱いはより微妙になります。

双対空間の応用は広く、以下のような場面で登場します。

  • テンソル解析:共変ベクトル(1形式)は接空間の双対空間の元
  • 関数解析:バナッハ空間の双対における弱収束・弱*位相
  • 線形計画法:主問題と双対問題の対応
  • 量子力学:ブラ・ケット記法でケット |ψ⟩ の双対がブラ ⟨ψ|

双対性の考え方はより一般的に「双対定理」や「ポントリャーギン双対」などにも発展します。同じ数学的対象を「関数を受け取る」側の視点から捉えることで、新しい構造や定理が見えてくるという、数学に広く通底する思考法の具体例です。

使い方・例文

3次元実ベクトル空間 ℝ³ の双対空間は、行ベクトル(ℝ³ → ℝ の線形写像)全体であり、「勾配ベクトル」がこの双対空間の元として自然に解釈されます。

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