加群とは?
かぐん
加群とは、環の元がスカラー倍として作用するベクトル空間を一般化した代数的構造で、環上のモジュールとも呼ばれます。
加群(かぐん、Module)とは、環 R とアーベル群 M があるとき、R の元が M に左(または右)からスカラー倍として作用し、分配法則・結合法則・単位元の条件を満たす代数的構造のことです。「R上の加群」「R加群」などと呼ばれます。
ベクトル空間は体(Field)上の加群の特別な場合です。体では逆元が必ず存在しますが、加群では環上で定義するため、より広いクラスの構造を扱えます。たとえば整数環 ℤ 上の加群は、単にアーベル群そのものになります。
加群の重要な例には以下があります。
- 多項式環 k[x] 上の加群(線型写像の理論と対応)
- 群環上の加群(群の表現論)
- ℤ加群としての有限アーベル群
- ベクトル空間(体上の加群)
加群の理論では、部分加群・商加群・直和・テンソル積・完全系列・射影加群・移入加群などの概念が展開されます。これらは代数幾何学・ホモロジー代数・表現論において基本的な道具として広く使われています。加群論は現代代数学の根幹をなす分野のひとつです。
使い方・例文
代数学の授業で「ℤ加群は何か?」という問いに対し、整数を係数とするアーベル群の操作として説明される場面や、表現論で群環上の加群として群の作用を記述する場面で登場します。
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