前鋸筋とは?
ぜんきょきん
前鋸筋とは、胸郭の側面に位置し、肩甲骨を前方に引く働きをする筋肉で、腕を前に押し出す動作や肩甲骨の安定に欠かせません。
前鋸筋(ぜんきょきん、serratus anterior)は、肋骨の外側面から起始し、肩甲骨の内側縁(脊柱に近い辺)の前面に停止する筋肉です。その付着部がノコギリ(鋸)の歯状に見えることから「前鋸筋」と名づけられました。
前鋸筋の主な機能は次の通りです。
- 肩甲骨の前引き(外転):腕を前方に突き出す動作を担う
- 肩甲骨の上方回旋:腕を頭上に挙げるときに肩甲骨を正しく動かす
- 肩甲骨の胸壁への固定:肩甲骨が「浮き上がる」のを防ぐ安定化機能
前鋸筋が弱いと「翼状肩甲骨(肩甲骨が背中に浮き出る状態)」が生じ、肩の動きが不安定になります。プッシュアップ(腕立て伏せ)の最終局面で肩甲骨を前に押し出す動作が前鋸筋への代表的な刺激です。
ボクサーが力強いパンチを繰り出す際にも前鋸筋が重要な役割を果たすため「ボクサー筋」とも呼ばれることがあります。また、肩甲上腕リズムを正常に維持するうえで欠かせない筋肉として、理学療法や肩のリハビリでも注目されています。
使い方・例文
プッシュアップで「胸をまっすぐ前に押し出す」意識をするときに使われているのが前鋸筋です。肩こりや肩甲骨の動きが悪いと感じる場面で、前鋸筋の活性化トレーニングが処方されることがあります。
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