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内毒素とは?

ないどくそ

内毒素とは、グラム陰性菌の細胞壁外膜に含まれるリポ多糖(LPS)のことで、菌が死滅・崩壊したときに放出されて強い炎症反応や発熱を引き起こす毒素です。

内毒素(Endotoxin、エンドトキシン)は、グラム陰性菌(大腸菌・サルモネラ菌緑膿菌など)の細胞壁外膜を構成するリポ多糖(Lipopolysaccharide:LPS)を指します。「エンド(内)トキシン」という名前は、菌体の内側(細胞壁)に組み込まれている毒素という意味に由来し、菌が生きている間は外部に放出されませんが、菌が死んで崩壊すると環境中に放出されます。

内毒素が体内に入ると、免疫系のマクロファージや単球がLPSを認識し、サイトカイン(TNF-αやIL-1など)を大量に放出することで強い炎症反応を引き起こします。少量でも発熱・悪寒・低血圧を生じさせ、大量の場合は敗血症性ショックに至ることもある危険な物質です。

内毒素が問題となる主な場面を以下に挙げます。

  • 注射剤や輸液——製造・包装工程でのグラム陰性菌の混入は致命的なリスクがあり、エンドトキシン試験による品質管理が義務付けられている
  • 透析医療——水の精製が不十分だと内毒素が透析液に混入し慢性炎症を招く
  • 手術・カテーテル処置——器具の滅菌が不十分な場合のリスク
  • 院内感染——グラム陰性菌による敗血症の原因物質

内毒素は熱に非常に安定しており、通常のオートクレーブ滅菌(121℃・20分)では分解されないため、製薬や医療機器の製造ではデパイロジェネーション(発熱物質除去)と呼ばれる250℃以上の乾熱処理や専用フィルターが用いられます。医薬品の安全性を確保するうえで欠かせない管理対象物質です。

使い方・例文

点滴薬の製造工程では、完成した製剤に内毒素が含まれていないかをリムルス試験(カブトガニの血液を使う検査)で確認することが義務付けられており、医薬品品質管理の文脈で必ず登場します。

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