リポ多糖とは?
りぽたとう
リポ多糖(LPS)とは、グラム陰性細菌の外膜を構成する成分で、強力な免疫応答を引き起こすことで知られる分子のことです。
リポ多糖(LPS: Lipopolysaccharide)は、グラム陰性細菌(大腸菌・サルモネラ菌・コレラ菌など)の外膜外側に存在する両親媒性の大型分子です。エンドトキシン(内毒素)とも呼ばれ、細菌が感染したときに強力な炎症反応・免疫応答を誘発する重要な病原性因子として知られています。
LPSは構造上、次の3つの主要部分から構成されています。
- リピドA:外膜に埋め込まれた脂質部分で、エンドトキシン活性(免疫刺激)の本体
- コアオリゴ糖:リピドAに連なる糖鎖で、内部コアと外部コアからなる
- O抗原(O多糖):外側に伸びる長い反復糖鎖で、細菌の血清型を決定する
LPSが血中に入ると、免疫細胞(マクロファージや樹状細胞)のTLR4受容体を介して認識され、TNF-αやIL-6などの炎症性サイトカインが大量に産生されます。これが過剰になると敗血症性ショック(エンドトキシンショック)を引き起こし、生命を脅かします。一方で、LPSは免疫研究・ワクチンアジュバントの分野でも活用されており、免疫系の研究において欠かせないツール分子でもあります。医薬品や注射剤の品質管理では、LPS混入を検出するエンドトキシン試験が必須とされています。
使い方・例文
注射用の医薬品や点滴製剤の製造工程では、LPS(エンドトキシン)の混入がないかをリムルス試験などで厳格に検査することが法的に求められています。
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