コレラ菌とは?
これらきん
コレラ菌とは、激しい水様性下痢を特徴とするコレラを引き起こす細菌で、汚染された水や食物を介して感染する経口感染症の原因菌です。
コレラ菌(学名:Vibrio cholerae)は、ビブリオ属に属するグラム陰性の湾曲した桿菌(コンマ状)です。1883年にロベルト・コッホが純粋分離に成功し、コレラの原因菌として確立しました。
コレラ菌には約200を超える血清型がありますが、流行性のコレラを起こすのは主にO1型とO139型です。O1型はさらにエルトール生物型とクラシカル生物型に分かれます。菌は腸管上皮に定着してコレラ毒素(CT)を産生します。この毒素が腸管細胞内のサイクリックAMP濃度を上昇させ、大量の電解質と水分が腸管内に分泌されます。その結果、「米のとぎ汁様」と表現される大量の水様便が引き起こされます。
感染経路は汚染された飲料水や食品の経口摂取です。感染から症状発現まで数時間〜5日程度の潜伏期があります。重症例では1日10〜20リットル以上の下痢と嘔吐により急速に脱水・電解質異常が進行し、治療なしでは致死率が高くなります。
治療は迅速な経口または静脈内補液が中心で、重症例には抗菌薬(テトラサイクリン系など)を併用します。適切な衛生環境の整備と安全な水の供給が最大の予防策です。
使い方・例文
災害や紛争後に衛生インフラが崩壊した地域でコレラが流行しやすく、避難民キャンプでの集団感染事例が国際的な公衆衛生上の重大問題として取り上げられます。
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