伝馬制度とは?
てんませいど
伝馬制度とは、江戸時代に幕府が整備した、宿場において馬や人足を提供する公的な輸送・通信制度です。
伝馬制度(てんませいど)は、江戸幕府が五街道を中心とした交通網を円滑に機能させるために整えた、宿場での馬と人足の提供システムです。公用荷物や旅行者を運ぶための重要なインフラとして機能しました。
江戸幕府は慶長年間(17世紀初頭)に五街道を整備し、各宿場に「問屋場(といやば)」を設置しました。問屋場は幕府や藩の公用通行に際し、一定数の馬と人足を常備する義務を負っていました。これが伝馬制度の核心部分です。宿場の住民は「伝馬役(てんまやく)」と呼ばれる義務を課され、馬や人足を提供する代わりに、年貢の軽減などの特権を与えられました。
制度の主な特徴を整理すると以下のとおりです。
- 定められた数の馬・人足を常時確保する義務(宿場ごとに定員が定まっていた)
- 公用の荷物や役人は「助郷(すけごう)」制度により近隣農村からも人馬を徴発できた
- 民間利用者は別途料金を支払うことで馬や人足を雇えた
- 継立(つぎたて)方式により宿場から宿場へリレー式に物資を運んだ
明治維新後、近代的な郵便制度や鉄道の整備により伝馬制度は廃止されましたが、東海道や中山道の宿場町の繁栄を支えた基盤として、日本の交通史において重要な位置を占めています。
使い方・例文
参勤交代の大名行列が宿場に到着すると、伝馬制度によって次の宿場までの馬と人足が用意されたことが、時代劇や歴史資料の中でよく取り上げられます。
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