伝馬制とは?
てんませい
伝馬制とは、古代・江戸時代の日本で、公用の人や物資を輸送するために宿駅に馬を常備させた交通制度のことです。
伝馬制(てんませい)とは、公的な通信・輸送を迅速に行うために、街道の宿駅(宿場)ごとに一定数の馬(伝馬)を常備させ、公用の旅人や荷物の継ぎ送りを義務づけた制度のことをいいます。日本では古代律令制と江戸幕府の時代に整備されました。
古代の伝馬制は律令制の一環として整備され、各国の駅(えき)に駅馬が置かれ、官人が「駅鈴(えきれい)」を携帯することで馬の使用が許可されました。これは唐の制度を模したもので、中央政府と地方をつなぐ情報・物資の動脈として機能しました。
江戸時代には幕府が五街道を整備し、各宿場に伝馬役(てんまやく)として馬と人足を常備させる制度を再構築しました。宿場の住民(宿役人・問屋)は幕府から定められた数の馬・人足を常時用意する義務を負い、その負担(伝馬役)は重大な課役のひとつでした。
伝馬制の特徴は以下の通りです。
- 公用優先:幕府の公用通行には無償または低廉な料金で提供
- 宿場連携:馬と荷物を次の宿場へ継ぎ送る「継立(つぎたて)」方式
- 課役負担:宿場住民への義務として課される重い負担
- 管理:問屋場(といやば)が発着・管理を担当
近代の交通機関(鉄道・郵便)の発達により伝馬制は廃止されましたが、現代の物流・郵便制度の原型ともいえる仕組みです。
使い方・例文
江戸時代の五街道や宿場町の仕組みを学ぶ歴史の授業で、「伝馬制による継ぎ送り」という説明の中に登場します。
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