三倍体とは?
さんばいたい
三倍体とは染色体を通常の2セットでなく3セット持つ生物のことで、養殖では不妊化による成長促進や品質向上のために意図的に作出されます。
三倍体(さんばいたい)とは、染色体を3セット(3n)持つ生物の状態を指します。通常の生物は父親・母親から1セットずつ受け取った2セット(二倍体、2n)を持ちますが、三倍体では3セットになります。自然界でもバナナやスイカに三倍体が存在しますが、水産養殖では人工的に三倍体を作出する技術が広く活用されています。
三倍体の作出方法として代表的なものは以下のとおりです。
- 受精卵に静水圧や温度ショック、薬剤処理を加えて極体の放出を抑制する方法
- 四倍体(4n)の親と二倍体の親を交配する方法
養殖において三倍体が重視される最大の理由は不妊です。染色体が3セットのため正常な減数分裂ができず、ほぼ生殖能力を持ちません。これにより生殖のためにエネルギーを使わず成長に集中できるため、成長速度の向上・身の充実・旬の延長といった効果が期待できます。カキやサーモンの養殖で特に普及しており、「1年中おいしいカキ」を実現する技術として知られています。
一方で、自然界への逸出による生態系影響を懸念する声もあり、管理された養殖環境での使用が基本です。
使い方・例文
牡蠣の養殖場では、三倍体牡蠣を導入することで、通常の二倍体牡蠣が産卵のために身が痩せる夏場でも出荷できる品質を維持し、通年販売を実現している事例があります。
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