ワルダイエル咽頭輪とは?
わるだいえるいんとうりん
ワルダイエル咽頭輪とは、咽頭の入り口周囲にリング状に配置されたリンパ組織の総称で、外から侵入する病原体に対する免疫防衛の第一線を担う構造です。
ワルダイエル咽頭輪(Waldeyer's tonsillar ring)とは、咽頭の入り口を取り囲むように配置されたリンパ組織の集合体で、19世紀のドイツの解剖学者H・W・G・ワルダイエルにちなんで命名されました。口や鼻から吸い込んだ空気・食物とともに侵入する病原体(細菌・ウイルス)を最初に感知し、免疫応答を引き起こす重要な防衛機構です。
ワルダイエル咽頭輪を構成する主なリンパ組織は以下のとおりです。
- 咽頭扁桃(アデノイド):鼻咽頭の後壁にある。小児期に大きく、成長とともに縮小する
- 口蓋扁桃(扁桃腺):口の奥の両側に位置する最も大きな扁桃。「扁桃炎」として炎症を起こすことが多い
- 舌扁桃:舌の根元(舌根部)の後面に広がるリンパ組織
- 耳管扁桃・側索:耳管開口部周辺や側壁のリンパ組織
これらの組織はリンパ球(B細胞・T細胞)を豊富に含み、抗原を取り込んで免疫記憶を形成する二次リンパ組織として機能します。小児期には特に発達して感染防御に貢献しますが、アデノイド肥大や扁桃肥大が気道を塞ぐと睡眠時無呼吸症候群や慢性中耳炎の原因となります。繰り返す扁桃炎には扁桃摘出術が行われます。
使い方・例文
「小児のいびきや睡眠時無呼吸の原因として、ワルダイエル咽頭輪を構成するアデノイドや口蓋扁桃の肥大が検討される」というように、耳鼻咽喉科の診断・治療の文脈で使われます。
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