マイコプラズマとは?
まいこぷらずま
マイコプラズマとは、細胞壁を持たない最小クラスの細菌の一群で、ヒトや動物にさまざまな感染症(特に非定型肺炎)を引き起こすことで知られています。
マイコプラズマ(Mycoplasma属)は、細菌の中で細胞壁を持たない点で際立った特徴を持つ微生物群です。細胞壁がないためペニシリン系やセファロスポリン系など細胞壁合成を阻害する抗菌薬が無効であり、治療にはマクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系などが使われます。
ヒトに感染する代表的な種としてMycoplasma pneumoniae(肺炎マイコプラズマ)があります。飛沫感染により広がり、学童・若年成人に多い「非定型肺炎」(歩ける肺炎=ウォーキングニューモニア)の主要原因菌の一つです。典型的な肺炎と異なり、比較的軽症で咳が長期間続くのが特徴で、胸部X線では浸潤影が広範囲にみられることがあります。
その他の主な種と病態は以下のとおりです。
- M. genitalium:尿道炎・子宮頸管炎などの性感染症と関連
- M. hominis:骨盤内炎症性疾患などと関連
- Ureaplasma urealyticum:不妊や早産との関連が研究されている
マイコプラズマは最小の自己複製能力を持つ微生物の一つとされており、ゲノムが極めて小さいため合成生物学の研究モデルとしても重要な位置を占めています。近年、マクロライド系抗菌薬耐性の肺炎マイコプラズマが増加しており、治療選択の難しさが問題となっています。
使い方・例文
子どもが長引く乾いた咳と微熱を訴えて受診し、胸部X線で非典型的な陰影がみつかった場合、マイコプラズマ肺炎が鑑別として挙がります。
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