ヘスの法則とは?
へすのほうそく
「法則」の用語まとめを見る化学反応の反応熱は経路に依存せず、始状態と終状態だけで決まるという熱力学の法則で、直接測定できない反応熱の計算に役立ちます。
ヘスの法則(ヘスの総熱量保存の法則)とは、化学反応で発生または吸収される熱量(反応エンタルピー変化)は、始めの状態と終わりの状態だけで決まり、途中の反応経路には依存しないという法則です。スイスの化学者ゲルマン・ヘスが19世紀に実験で確認し、熱力学の第一法則(エネルギー保存)と整合します。
例えばAからCへの反応熱は、AからBへの反応とBからCへの反応の熱量を足し合わせたものと等しくなります。この加算性を使うと、直接測定が難しい反応でも、既知のいくつかの反応の熱量を組み合わせることで反応熱を計算できます。
具体的な活用例として、炭素が一酸化炭素になる反応の反応熱は直接測定が困難ですが、炭素の完全燃焼(CO₂生成)とCOの燃焼(CO₂生成)の熱量からヘスの法則で求められます。このように生成エンタルピー表を使って複雑な反応の熱量を求める計算は、高校化学や大学化学で頻出の問題です。
工業的には化学プラントの熱設計や爆発・燃焼エネルギーの評価に利用されます。計算化学や熱力学サイクルの解析にも広く応用され、化学工学・材料工学の基礎を支える重要な法則です。
使い方・例文
高校化学でダイヤモンドとグラファイトの燃焼エンタルピーからダイヤモンドの生成エンタルピーを求める問題や、工業炉の熱収支計算にヘスの法則が使われます。
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