ブリルアン散乱とは?
ぶりるあんさんらん
ブリルアン散乱とは、光が物質中の音響的な振動(フォノン)と相互作用することで波長がわずかにシフトする光散乱現象で、物質の弾性特性を調べる手法として重要です。
ブリルアン散乱(Brillouin scattering)とは、光(電磁波)が媒質中を伝播する際に、その媒質内の音響フォノン(格子振動や密度ゆらぎ)と相互作用することで、散乱光の周波数がわずかにシフトする非弾性散乱現象です。フランスの物理学者レオン・ブリルアンが1922年に理論的に予測したことにちなんで命名されました。
ブリルアン散乱の仕組みは以下のように理解されます。
- 入射光(レーザー光など)が物質中の音響的な密度ゆらぎで散乱される
- フォノンのエネルギーを吸収(ストークス散乱)または放出(アンチストークス散乱)することで、散乱光の周波数が変化する
- この周波数シフト(ブリルアンシフト)から、物質の弾性係数や音速を算出できる
ブリルアン散乱は、現代の科学・工学において幅広く応用されています。
- 光ファイバー中の分布型温度・歪みセンシング(ブリルアンOTDR)
- 固体・液体・ガラスの弾性特性や相転移の研究
- 地球科学における岩石・鉱物の弾性特性評価
同様の光散乱現象であるラマン散乱と区別されます。ラマン散乱が分子の振動モード(光学フォノン)に由来するのに対し、ブリルアン散乱は音響フォノンが関与します。
使い方・例文
「光ファイバーを使ったブリルアン散乱センシングにより、橋梁の歪みをリアルタイムで監視できる」のように、センシング技術や物性研究の文脈で登場します。
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