フィブロネクチンとは?
ふぃぶろねくちん
フィブロネクチンとは、細胞外マトリックスに存在する糖タンパク質で、細胞の接着・移動・分化などに関わる重要な分子です。
フィブロネクチン(Fibronectin)は、動物の体内に広く存在する高分子の糖タンパク質で、細胞外マトリックス(細胞を取り巻く構造体)の主要成分の一つです。血液中に溶けた「血漿フィブロネクチン」と、組織に不溶性の形で存在する「細胞性フィブロネクチン」の大きく二種類があります。
フィブロネクチンは細胞接着において中心的な役割を果たします。細胞表面に存在するインテグリンというタンパク質と結合することで、細胞が細胞外マトリックスに固定されます。この接着は、細胞の形態維持だけでなく、細胞の移動・増殖・分化・生存にも影響を与えます。
具体的に関与している生体現象には以下のものがあります。
- 創傷治癒:損傷部位への細胞遊走や組織修復を促進する
- 発生・分化:胚発生の際に細胞の適切な位置への移動を誘導する
- 血液凝固:フィブリンや血小板との相互作用に関与する
- 免疫応答:免疫細胞の遊走や貪食を補助する
フィブロネクチンの異常は、がんの浸潤・転移や線維化疾患、炎症性疾患との関連が指摘されており、医学・生物学研究において重要なターゲットとなっています。また、再生医療や組織工学においても、細胞培養基材のコーティング材料として応用されています。
使い方・例文
「培養細胞の接着を促すためにフィブロネクチンでコーティングした培養皿を使用した」のように、細胞生物学や医学実験の文脈でよく登場します。
この用語をシェア
最終更新: