ゼーベック係数とは?
ぜーべっくけいすう
ゼーベック係数とは、温度差によって生じる起電力の大きさを表す材料固有の物理定数です。
ゼーベック係数とは、熱電効果の一種であるゼーベック効果において、材料の両端に生じる温度差1ケルビン(K)あたりの起電力(電圧)の大きさを示す値です。単位はV/K(ボルト毎ケルビン)またはμV/Kで表され、材料によって正負の符号が異なります。
ゼーベック効果は19世紀のドイツの物理学者トーマス・ゼーベックが発見した現象で、異なる金属や半導体を接続して一方を加熱すると電流が流れるというものです。この効果の強さを定量化したものがゼーベック係数であり、値が大きいほど少ない温度差で大きな電圧を得られることを意味します。
代表的な材料のゼーベック係数は以下のように異なります。
- ビスマステルル化物(Bi₂Te₃):約200μV/K(熱電発電材料の代表)
- 銅:約1.8μV/K
- シリコン半導体:数百μV/K(ドープ量で変化)
- 導体一般:数μV/K程度と小さい
ゼーベック係数は熱電発電や熱電冷却(ペルチェ素子)の設計において最重要パラメータのひとつです。廃熱を電気に変換する省エネ技術や、宇宙探査機の電源など幅広い応用があり、高い係数を持つ新材料の探索が活発に行われています。
使い方・例文
自動車の排熱を電気に変換する熱電発電モジュールの性能を評価する際に、ゼーベック係数の大きな材料が選ばれます。また、温度センサー(熱電対)の感度計算にも用いられます。
この用語をシェア
最終更新: