セクレチンとは?
せくれちん
セクレチンとは、十二指腸から分泌されるホルモンで、膵臓に働きかけて重炭酸イオンを含む消化液の分泌を促す消化管ホルモンです。
セクレチン(Secretin)は、小腸の十二指腸粘膜に存在するS細胞から分泌されるペプチドホルモンです。1902年にベイリスとスターリングによって発見された、歴史上初めて「ホルモン」と命名された物質として知られています。
分泌のトリガーと作用機序:胃から酸性の内容物(胃酸を含むキモス)が十二指腸へ流れ込むと、十二指腸の酸性環境がS細胞を刺激してセクレチンが血流中に放出されます。セクレチンは主に以下の臓器に作用します。
- 膵臓:重炭酸イオン(炭酸水素イオン)に富む膵液の分泌を促進し、十二指腸内を中和する
- 肝臓・胆嚢:胆汁の産生・分泌をわずかに促進
- 胃:胃酸分泌を抑制し、過剰な酸から十二指腸粘膜を保護
コレシストキニンとの協調:消化の場面ではセクレチンとコレシストキニン(CCK)が協調して働きます。セクレチンが「量(液量・重炭酸)」を増やす一方、CCKは「消化酵素の放出」を促すという役割分担があります。
臨床応用:膵機能検査(セクレチン試験)に利用されるほか、セクレチン受容体の変異や機能異常が膵臓疾患と関連する場合があります。近年は自閉スペクトラム症との関連も研究されています。
使い方・例文
食事後に胃酸が十二指腸に流れ込むと、セクレチンが分泌されて膵臓が重炭酸イオン豊富な液を出し、酸性の消化物を中和します。生理学の授業や消化器疾患の文脈でよく登場します。
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