シンプソンのパラドックスとは?
しんぷそんのぱらどっくす
「パラドックス」の用語まとめを見るシンプソンのパラドックスとは、グループ全体で見ると成り立つ傾向が、グループを分けて見ると逆転してしまうという統計学の逆説現象です。
シンプソンのパラドックス(Simpson's paradox)は、集計データを分割して分析すると全体の傾向とは逆の結論が得られる現象です。1951年にエドワード・シンプソンが論文で分析したことでこの名が付きましたが、同様の現象はそれ以前にも記録されています。
典型的な例として、ある薬の治療効果を男女別と全体で比較した場合を考えます。男性グループでも女性グループでも薬Aが薬Bより効果が高いのに、全体の集計では薬Bのほうが高い成功率に見えることがあります。これは各グループのサンプルサイズが大きく異なるために起こります。
この逆説の根本原因は交絡変数(lurking variable / confounding variable)の存在です。グループを分けるための変数(例:性別)が、アウトカムの変数と相関している場合、単純な集計では誤った因果関係の印象を与えます。
シンプソンのパラドックスが問題となる場面は多岐にわたります。
- 医療臨床試験でのサブグループ解析
- 大学入試における専攻別・全体の合格率比較
- 野球の打率の年度集計
- 社会調査における人種・所得別の統計
この現象は、データ分析において単純な集計に頼ることの危険性を示しており、因果推論・層別解析の重要性を教える代表例として統計教育で広く引用されています。
使い方・例文
野球では、選手Aが選手Bより各年の打率が高くても、複数年の通算成績では選手Bが上回ることがあります。医学論文でも薬の有効性をサブグループ別に確認することなく集計データだけで判断すると誤った結論になる危険があります。
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