シクロスポリンとは?
しくろすぽりん
シクロスポリンとは、免疫抑制薬の一種で、臓器移植後の拒絶反応の抑制や自己免疫疾患の治療に広く用いられる薬剤です。
シクロスポリン(Ciclosporin、またはCyclosporine)は、真菌(ボーベリア・ニベア)が産生する環状ペプチド系の天然化合物を起源とする免疫抑制剤です。1970年代にスイスのサンド社(現ノバルティス)の研究者によって発見され、その後の臓器移植医療を劇的に進歩させた薬剤として知られています。
作用機序はT細胞の活性化を選択的に抑制することです。具体的には、免疫細胞内のシクロフィリンというタンパク質と結合し、カルシニューリンという酵素の働きを阻害します。これにより、免疫反応を引き起こすサイトカイン(特にインターロイキン-2)の産生が抑えられ、免疫反応全体が抑制されます。
主な使用場面は次のとおりです。
- 臓器移植:腎臓・心臓・肝臓などの移植後に、拒絶反応を防ぐために使われます。
- 自己免疫疾患:関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・乾癬・アトピー性皮膚炎などの治療に用いられます。
- 眼科:点眼薬として、乾性角結膜炎(ドライアイの重症型)の治療にも使われます。
副作用として腎毒性・高血圧・肝障害・感染症リスクの上昇などがあり、血中濃度の定期的なモニタリングが必要な薬剤です。
使い方・例文
腎臓移植を受けた患者が退院後も飲み続ける免疫抑制薬として処方されるほか、重症の自己免疫疾患の治療薬として皮膚科・内科・眼科で処方されます。
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