コルティ器とは?
こるてぃき
コルティ器とは、内耳の蝸牛内に存在する聴覚の受容器官で、音の振動を電気信号に変換して脳に伝える精巧な構造体です。
コルティ器(Corti器、螺旋器)は、内耳にある蝸牛(かたつむり形の骨)の中を満たすリンパ液の中に存在する聴覚の受容器です。19世紀のイタリアの解剖学者アルフォンソ・コルティが詳細に記述したことからこの名前がついています。医学用語では螺旋器(らせんき)とも呼ばれます。
コルティ器の中心となるのは、有毛細胞(ゆうもうさいぼう)と呼ばれる特殊な感覚細胞です。有毛細胞の頂上には数十〜数百本の「不動毛(静毛)」が束になって生えています。音が鼓膜を振動させると、その振動は耳小骨を経て内耳に伝わり、蝸牛内のリンパ液(外リンパ・内リンパ)を揺らします。このリンパ液の波が基底膜を振動させ、有毛細胞の不動毛が傾くことで電気信号(活動電位)が発生します。
コルティ器の巧みな点は、周波数の分解です。蝸牛の「蝸牛尖(先端)」は低音に、「蝸牛底(根元)」は高音に反応する有毛細胞が並んでおり、音の高低に応じて異なる場所の有毛細胞が振動します。これにより、脳は「どの場所からの信号か」によって音の高さを識別します。
有毛細胞は一度損傷すると哺乳類では再生しないため、騒音曝露・加齢・一部の抗生剤(アミノグリコシド系)などによるコルティ器のダメージは感音性難聴として永続的に残ることがあります。
使い方・例文
長時間大音量の音楽を聴き続けて耳鳴りや聞こえにくさが残る場合、コルティ器の有毛細胞が損傷を受けている可能性があります。
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