ゲノムワイド関連解析とは?
げのむわいどかんれんかいせき
ゲノムワイド関連解析とは、ゲノム全体にわたる数十万以上の遺伝的変異を網羅的に調べ、特定の疾患や形質と関連する遺伝子領域を統計的に特定する研究手法です。
ゲノムワイド関連解析(Genome-Wide Association Study:GWAS)は、多数の人のゲノム全体にある一塩基多型(SNP:スニップ)を網羅的に調べ、ある疾患や形質(身長・体重・血圧など)との統計的関連を探る研究手法です。2000年代後半から急速に普及し、現代の遺伝医学・疾患研究の中核をなしています。
研究の流れは大きく次の通りです。まず疾患を持つ群(症例群)と持たない群(対照群)の数千〜数十万人のDNAをDNAチップ(マイクロアレイ)で解析し、100万〜数百万か所のSNPの型を決定します。次に各SNPが症例群で有意に多いかどうかを統計的に検定し、関連する領域(遺伝子座)を特定します。
GWASの主な成果としては以下があります。
- 2型糖尿病・統合失調症・炎症性腸疾患など多くの疾患で多数の関連遺伝子座を発見
- 多因子疾患の遺伝的背景の解明に貢献
- 創薬ターゲットの優先順位付けへの活用
一方で、GWASが発見するのは「関連する領域」であり、因果関係の特定には追加研究(メンデルランダム化・機能解析など)が必要です。また個々のSNPの効果量は小さいことが多く、単独での発症リスク予測には限界があります。それでも多遺伝子リスクスコア(PRS)への応用により、個人の疾患リスク評価への活用が広がっています。
使い方・例文
GWASを用いた大規模研究で、2型糖尿病に関連する数十の遺伝子領域が発見され、インスリン分泌や代謝に関わる新たな生物学的メカニズムが明らかになりました。
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