カポジ肉腫とは?
かぽじにくしゅ
カポジ肉腫とは、ヘルペスウイルスの一種が原因で生じる血管系の悪性腫瘍で、皮膚に紫色の病変が現れることが特徴です。
カポジ肉腫(Kaposi's sarcoma)は、ヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8、別名KSHV)の感染によって引き起こされる血管内皮細胞由来の悪性腫瘍です。19世紀後半にハンガリーの皮膚科医モーリッツ・カポジによって初めて記述されたことから、この名が付けられました。
病変は皮膚・粘膜・内臓に紫色から赤褐色の斑や結節として現れます。進行すると潰瘍化したり、リンパ節・肺・消化管に広がることもあります。カポジ肉腫にはいくつかの型があります。
- 古典型:地中海沿岸・東欧出身の高齢男性に多く、緩徐に進行する
- アフリカ(風土病型):サハラ以南アフリカで比較的若い世代にみられる
- 移植関連型:臓器移植後の免疫抑制療法中に発症する
- エイズ関連型(流行型):HIV感染による免疫不全を背景に生じ、1980年代のエイズ流行時に広く認知された
治療は病型や進行度に応じて異なり、局所療法(放射線・冷凍・外科)、抗ウイルス療法、化学療法、HIV感染者ではHAART(抗レトロウイルス療法)による免疫機能の回復が有効です。免疫状態の改善が病変を縮小・消失させることもあります。
使い方・例文
エイズを発症した患者の皮膚に紫色の斑点状病変が出現した場合、カポジ肉腫の可能性を念頭に置いて生検による病理診断が行われます。
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