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エスニック映画とは?

えすにっくえいが

エスニック映画とは、特定の民族・文化集団の視点や生活を描いた映画のジャンルで、主流文化とは異なる民族的アイデンティティや文化的背景を前景化した作品群を指します。

エスニック映画(ethnic cinema / ethnic film)は、特定の民族集団(エスニックグループ文化・歴史・生活・葛藤などを中心に描いた映画を指す総称です。ハリウッドのような主流映画産業が描く「標準的」な世界観ではなく、周辺化された民族の視点から物語を語る点が特徴です。

この概念は、1970〜80年代ごろにアメリカで映画研究の分野で注目され始めました。マジョリティ文化が見落としてきた少数民族の経験や歴史を映像で記録・表現する意義が認識されるようになりました。

エスニック映画が扱うテーマには以下のようなものがあります。

  • 移民・ディアスポラの経験とアイデンティティの揺らぎ
  • 民族差別・歴史的迫害の記録と証言
  • 二つの文化の間で生きる葛藤(世代間対立を含む)
  • 伝統的な慣習・宗教・言語の継承と変容
  • マジョリティ社会との衝突や融合

具体的には、アフリカ系アメリカ人監督による作品群(スパイク・リー監督作など)、チカーノ映画、アジア系アメリカ人映画、先住民族映画などが代表的です。日本でもアイヌ民族や在日コリアンを題材とした作品がエスニック映画として論じられることがあります。文化的多様性の可視化と表象の政治という観点で映画研究や文化研究において重要な分析対象となっています。

使い方・例文

映画研究の授業や映画祭のカタログで「エスニック映画」という分類が使われ、マイノリティの視点から描かれた作品を特集する際に登場します。移民コミュニティや少数民族の日常を題材にした映画を評するときに用いられる批評用語でもあります。

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