ウィンドウ・トレーサリーとは?
うぃんどう・とれーさりー
ウィンドウ・トレーサリーとは、ゴシック建築の窓に見られる石材による装飾的な格子・透かし模様のことです。
ウィンドウ・トレーサリー(Window Tracery)とは、主にゴシック建築において窓の上部や開口部を飾る、石材や煉瓦による繊細な幾何学模様・透かし彫り装飾のことを指します。中世ヨーロッパの大聖堂や教会建築を代表する意匠のひとつです。
トレーサリーはもともと、大きな窓を構造的に支えながら美しく見せるための工夫として発展しました。初期には細い石柱を組み合わせた「プレート・トレーサリー」が主流でしたが、やがて石を細く削り出して複雑な曲線・円弧・葉形を構成する「バー・トレーサリー」へと進化しました。
代表的な形式には次のようなものがあります。
- 幾何学式(Geometric):円や多角形を規則的に組み合わせた形式
- 流れ式(Flowing / Curvilinear):有機的な曲線が連続する形式
- 火炎式(Flamboyant):炎のような波状曲線が特徴のフランス後期ゴシック様式
- 垂直式(Perpendicular):直線を強調したイギリス独自の後期ゴシック様式
ケルン大聖堂・ノートルダム大聖堂・ウェストミンスター寺院などの著名な建物に見られ、ステンドグラスの枠組みとしても機能します。現代でも歴史的建造物の修復や、ゴシック・リバイバル様式の建築に用いられています。
使い方・例文
ケルン大聖堂の薔薇窓やノートルダム大聖堂の正面窓に、精緻なウィンドウ・トレーサリーが施されています。建築史や美術史の授業では、ゴシック様式を説明する際に必ず登場する用語です。
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