アラブの春とは?
あらぶのはる
アラブの春とは、2010年末から中東・北アフリカ各国で連鎖的に起きた民主化・反政府運動の総称で、独裁政権を打倒した国もあれば混乱が長引いた国もあります。
アラブの春は、2010年12月にチュニジアで始まった反政府抗議運動をきっかけに、中東・北アフリカ地域の複数の国々に波及した民主化・政変の連鎖現象を指します。欧米メディアがこう名付け、広く定着しました。
発端は、チュニジアの露天商モハメド・ブアジジが当局の不当な扱いに抗議して焼身自殺を図ったことです。この出来事が格差や腐敗への不満と結びつき、大規模デモに発展。長期独裁政権のベン・アリー大統領が亡命し、「ジャスミン革命」として民主化の先例となりました。
その後、運動は以下の国々に拡大しました。
- エジプト:タハリール広場の大規模デモでムバラク大統領が辞任(2011年)
- リビア:カダフィ政権が軍事的に打倒され、カダフィが死亡
- イエメン:サレハ大統領が退陣するも、内戦状態が続く
- シリア:反政府運動が内戦に発展し、長期にわたる大規模人道危機へ
SNSやスマートフォンを通じた情報拡散が運動を加速させたことも特徴で、「ソーシャルメディア革命」とも評されました。しかし民主化が定着した国は少なく、多くの国で政情不安や内戦、イスラム過激派の台頭という深刻な問題を残しました。アラブの春は現代政治における民主化運動の可能性と限界を示す事例として研究されています。
使い方・例文
「アラブの春はSNSが政治変動を促した典型例として挙げられるが、その後の混乱を見ると民主化の定着がいかに難しいかも示している」のように、現代の政治変動や民主主義を論じる際に使われます。
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